

System Manager(SSM)
【リソースの運用効率化】
サーバーにログインせず、AWSのリソースの運用管理をスケーラブルかつコスト効率よく行うサービス群。
※SSMは多くのサービスコンポーネントから構成されており、100以上の事前定義されたドキュメントがある。
・ユーザーポリシーを制御しない。ユーザーにアクセス許可を付与するには、IAMポリシーをアタッチすること。
【オンプレミスにも対応】
オンプレミスとAWSそれぞれにITシステムが存在している場合、Systems Managerはオンプレミスのサーバを対象にした機能があるため、AWSにてオンプレミス側の運用を巻き取ることができ、運用負荷を大幅に減らすことができる。
このように、AWSとオンプレミス双方でリソースや運用の自動化や効率化を実現できることが大きな特徴。
- managed node(マネージドノード)
【SSMのリソース】
Systems Manager のために設定されたハイブリッド環境の EC2インスタンス、エッジデバイス、またはオンプレミスのサーバーや仮想マシン (VM) のこと。
- SSMエージェント
【コンポーネントへの指示】
SystemsManagerで管理したいサーバ(EC2、オンプレサーバ、他の仮想マシン)にインストールするエージェント。
EC2に対して、エージェントのインストールや「パラメータストア」内に保存した設定ファイルを選択してのエージェントの起動ができる。
【例】
CloudWatchエージェントをSSHログインして直接作業せずとも、SSMコンソール経由でインストール、起動することができる。
- SSMドキュメント
【コンポーネント指示セット】
マネージドインスタンスに対するSystem Managerの振る舞いの設定をするためのリソース。
JSONやYAMLの形式で、ステートマネージャーやRun Commandで、いつ何を行うか、管理しているEC2インスタンスに対して実行するアクション(インスタンスにパッチを適用するなど)を定義、管理できる。
※マネージドインスタンスが最新のセキュリティアップデートでパッチが適用された状態に維持できるように公開されている(合計7つ)
【推奨されている3種類のドキュメント】
- AWS-ConfigureWindowsUpdate
- AWS-InstallWindowsUpdates
- AWS-RunPatchBaseline
【以下、主要なコンポーネントの一覧】
- 【運用管理】
●Explorer:
運用アイテム情報などを表示するカスタマイズ可能なダッシュボード。利用しているAWSリソースすべてに関して、情報を統合した、カスタマイズ可能なダッシュボードを提供。情報のグルーピングやフィルタリングが可能。
●OpsCenter:
運用上の問題の確認、調査、解決を一元的に管理。AWSのリソースに関する問題の確認、調査、解決を一元的に実施できる環境を提供。
● CloudWatchダッシュボード:
CloudWatch コンソールで作成したカスタマイズ可能なダッシュボードを表示。CloudWatchのコンソールにあるダッシュボードをSystems Managerの画面からもアクセスできる。わざわざCloudWatchのサービス画面を開く必要がないため、運用の効率性が向上する。
●Incident Manager:
事前に準備した対応計画に基づくインシデント管理。
- 【アプリケーション管理】
●Application Manager:
アプリケーション単位でのAWSリソースデータの表示、アクション実行。CloudFormationやECS、EKSの状態を確認することが可能で、AWSリソースに関する問題を調査および修正するのに役立つ。
●App Config:
アプリケーション設定の管理。EC2インスタンス、AWS Lambda、コンテナなどにデプロイするアプリ、環境変数などの設定を事前に決定しておくことで、アプリケーションデプロイ時のエラーを防止するのに役立つ。
●Parameter Store:
設定データを一元的に管理するストア。パスワード、データベース文字列といった設定データや機密情報を保存しておき、外部のアプリケーションなどから参照できる。こちらを利用することで、アプリケーションに認証情報等を直接書いてしまう、といったことを回避できる。
- 【ノード管理】
●Fleet Manager:
AWSおよびオンプレミスサーバの管理。
●コンプライアンス:
ログやパッチの適用状況などコンプライアンスの管理に必要なデータを表示。
●インベントリ:
サーバのシステム設定とインストールされたアプリケーションの把握。
●ハイブリッドアクティベーション:
ハイブリッド環境でサーバー、エッジデバイス、仮想マシン (VM) をマネージドノードとして設定する。
●セッションマネージャー:
サーバへのブラウザベースのリモートアクセス。
●Run Command:
サーバ群の上でリモートコマンド実行。
●ステートマネージャー:
サーバ設定の一貫性の維持。
●パッチマネージャー:
指定ルールに基づいたサーバ群へのパッチ適用。
●ディストリビュータ:
サーバへのパッケージの配信およびインストール。
- 【変更管理】
●オートメーション:
AWS環境全体に対する自動化処理の実行。
●Change Manager:
構成変更ワークフローの簡素化。アプリケーションの設定やインフラストラクチャに対する運用上の変更について、確認や承認を行うワークフローのような機能を提供。
● Change Calendar:
指定したアクションが AWS アカウント で実行できるまたはできない日付と時刻の範囲を設定。
●メンテナンスウィンドウ:
タスクのスケジュール管理。
➡本サイトは資格試験内容を中心とするため、代表的な機能を記載します
[参照元サイト]
以降、SystemManagerの主たるサービス(合計7つ)。
【アプリケーション管理】
Parameter Store
【設定用ストレージ】
設定データ管理と機密情報を一元的に管理するための安全な階層型ストレージを提供。
・パスワード、データベース文字列、Amazon Machine Image (AMI) ID、ライセンスコードなどのデータをパラメータ値として保存できる。
・お客様が管理するキーの機能を備えたAPIキーの安全なストレージを提供できる。
・認証情報のハードコーディングを防ぐためにIAMロールを使用する必要がある。
- Secure String
【値の暗号化】
データを Secure String として保存することで、値が暗号化され管理が容易になる。
アプリケーション起動時にパラメータストアからこれらの値を取得し、環境変数として利用する。
【ノード管理】
Fleet Manager
EC2 の一括管理を主目的としたサービス。サーバーフリート全体の正常性やパフォーマンスステータスを表示する。
・個々のノードからデータを収集してトラブルシューティングや管理タスクを実行。
・インスタンスのパフォーマンス状況やファイルシステム、イベントログなどの情報をコンソールから確認。
・仮想マシンにリモート接続しなくても、個々のサーバーにドリルダウンして、ディスクとファイルの探索、ログ管理、Windows レジストリ操作、ユーザー管理などを行う。
Session Manager
【安全なセッション】
SystemManagerの完全マネージド型の機能。
サーバへのブラウザベースのリモートアクセス(ワンクリックブラウザベースのシェル)、またはAWS CLIを介して、安全で監査可能なインスタンスの管理を提供する。
※インバウンドポートを開いたり、踏み台ホストを維持したり、SSHキーを管理が不要
・アカウント内のインスタンスとのセッションを開始できる。セッションの開始後、他の接続タイプと同様、Powershellコマンドを実行できる。
・SSHセッション中に実行したコマンドのログを保持し、ポートフォワーディング機能を維持する。
- ポートフォワーディング
【パケットの転送指定】
インターネットから特定のポート番号宛てに届いたパケットを、あらかじめ設定しておいたLAN側の機器に転送する機能。
【セキュアなアクセス】
下記、要件を保証する。
- プラットフォーム
EC2インスタンスへの簡単なワンクリックのクロスプラットフォームアクセスの提供。
- 堅牢なアクセス要件
インスタンスへの制御されたアクセス、厳格なセキュリティプラクティス、インスタンスアクセスの詳細を含む、完全に監査可能なログ環境を提供。
・インバウンドポートを開かずに、セキュアなインスタンスへのアクセスを提供できる。
・エンジニアが実行するコマンドの監査を提供し、エンジニアのアクションが完全に監査可能になる。
Run Command
【大規模なコマンド操作】
一般的な管理タスクを自動化し、臨時(または1回限り)の大規模な設定変更を実行できる。
※サーバ群の上でリモートコマンド実行
・AWSマネジメントコンソールからWindows サーバーのPowerShellスクリプトを実行できる。
・CLIを介してEC2インスタンスマネージドノードの設定を安全にリモートで管理ができる。
スケジュールに従ってマネージドノードをスキャンしてコンプライアンスをレポートしたり、利用可能なパッチをインストールしたり、必要に応じてターゲット オンデマンドへのパッチの適用やスキャンを行ったりするオプションがある。
State Manager
【設定の維持】
サーバ設定の一貫性の維持。安全でスケーラブルな設定管理サービス。
マネージドノードおよび他の AWS リソースを定義された状態に保つプロセスが自動化される。
【一例】
・起動時に特定のソフトウェアを使用してインスタンスをブートストラップする
・ライフサイクルを通じてソフトウェアの更新でインスタンスをパッチする。
・ライフサイクルを通じて Linux および Windows マネージドインスタンスでスクリプトを実行。
・インスタンスを Windowsドメインに結合する (Windows Server インスタンスのみ)。
・定義済みのスケジュールに従ってエージェント(SSMエージェントなど) をダウンロードして更新。
【State Manager の前提条件】
利用するにあたり、EC2には以下のような条件が必要。
・適切なRole(ProfileがEC2へ割り当たっている事)の準備。
・インターネットへの接続、もしくはSSM Endpointsへの接続が可能なこと。
・ステートマネージャーでログを出力するため、ログ用のバケットへの書き込み権限があること。
Patch Manager
【パッチの迅速適用】
セキュリティ関連のアップデートと他の対応のアップデートの両方で、マネージドインスタンスにパッチを適用するプロセスを自動化する。
指定ルールに基づいたサーバ群へのパッチ適用。問題の迅速な特定と修正パッチ適用が可能。
・System Managerエージェントによって、リソースの更新、管理、設定を実施できる。
・「System Managerメンテナンスウインドウ」を用いることで、オペレーションシステムのパッチ適用、ドライバー更新、ソフトウェアやパッチのインストールなど、インスタンスに対して中断の可能性があるアクションを実行するスケジュールを定義できる。
【自動承認の遅延】
パッチがリリースまたは最後に更新されてから自動承認されて適用されるまでの待機日数。
【例】
CriticalUpdates 分類を使用してルールを作成し、自動承認の遅延として 7 日間を設定した場合、7 月 7 日にリリースされた新しい重要なパッチは 7 月 14 日に自動的に承認される。
Distributor
【パッケージ運用】
サーバへのパッケージ配信およびインストール。
・アカウントにソフトウェアパッケージを安全に保存、配布するために使用。
・ソフトウェアをパッケージ化して Systems Managerマネージドノードへの公開に役立つ。
・管理対象となっている複数のマネージドインスタンスに対してAWSで公開されたパッケージ化された(既存含む)ソフトウェアを新規作成またはデプロイ、配布することができる。
〇パッケージ作成
Distributor でパッケージを作成すると、システムに SSM ドキュメントが作成。
このドキュメントに .zip ファイルを添付できる。
Distributor を実行すると、システムは SSM ドキュメントにある指示を処理し、指定されたターゲットに .zip ファイルのソフトウェアパッケージをインストールする。
〇パッケージ展開
独自のソフトウェアをパッケージ化して公開したり、Distributor を使用して、CloudWatchAgent などの AWS から提供されるエージェントソフトウェアパッケージ、または Trend Micro などのサードパーティーパッケージを検索して公開することができる。
パッケージの公開により、ノード ID、AWS アカウント ID、タグ、または AWS リージョン を使用して特定のマネージドノードに、パッケージのドキュメントの特定のバージョンを公開できる。

【変更管理】
Automation
【タスク自動化】
ランブックを使用してEC2 やその他の AWS リソースのオペレーションや管理タスクを自動化する。
- Document
自動化したい一連の処理を定義。
事前定義されたものを選択することもできれば、自前で作成することもできる。
- オートメーションランブック
【実行アクション定義】
Systems ManagerがマネージドインスタンスとAWSのリソースに実行するアクションの定義を行う。
Automationには事前にランブックが用意されており、EC2の再起動など一般的なタスクも使用するできる。
【自動アクション】
Automationにはステップというものがあり、各ステップごとにAutomationを関連付ける。
- オートメーションクォーター
AWSアカウントはAutomationを同時に100個実行できる。
100以上の実行は保留中のステータスになる。
- オートメーションキューのクォータ
100個の同時Automationの数より多くのAutomationを実行しようとすると、後続にAutomationが追加。
追加制限として、最大1000個までキューに保存できる。
- レート制御のオートメーションクォータ
AWSアカウントは最大25個のレート制御のオートメーションを同時実行できる。
25個より多くの実行すると保留中のステータスになる。
- レート制御のオートメーションキューのクォータ
最大25個のレート制御のAutomationより多くのAutomationを実行すると、後続にAutomationが追加。
最大1000個のレート制御のAutomationをキューに追加できる。
Maintenance Windows
【タスクの実行・管理】
タスクのスケジュール管理。
・タグを作成または更新するときに、タグをメンテナンスウインドウに追加できる。
・各メンテナンスウインドウには、スケジュール、最長期間、登録されたターゲットのセット(実行されるインスタンス)、登録されたタスクのセットがある。
ノードに対して破壊的になり得るアクションを実行する下記のようなスケジュールを定義できる。
・オペレーティングシステムのパッチ適用
・ソフトウェアやパッチのインストール
・ドライバーの更新など
※Amazon S3バケット、Amazon SQS キュー、AWS KMS キーなど、他の AWS リソースタイプでアクションをスケジュールできる。


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